歌・ダンス・マジック・アクロバット・コメディ・・・世界からあらゆるエンターテイナーが挑戦するオーディション番組「ゴットタレント」。
その中の頂点が、アメリカズ・ゴット・タレント(AGT)とブリテンズ・ゴット・タレント(BGT)です。
さまざまなジャンルのパフォーマーが出場する一方で、彼らに質問をしてそのキャラクターを明らかにし、演技を審査して講評(コメント)を与え、番組を盛り上げる審査員たちも大活躍しています。
どんな立場のどんな経験をつんだ人が、あの席で審査をしているのでしょうか?
若い頃からダンスも洋楽も大好きで、アクロバットパフォーマンスにも長く携わった管理人が、各審査員の経歴やキャラクター、資産やプライベートなどを調査し、整理整頓してお伝えします!

この記事ではBGTの審査員であるブルーノについてまとめてみました!
ブルーノの経歴は?BGTの審査員はいつから?

ブルーノはBGTの審査員席で左端の席に座っています。
フルネームはBruno Tonioli(ブルーノ・トニオーリ)です。
ブルーノは1955年11月25日、イタリアのエミリア・ロマーニャ州フェラーラで生まれました。
彼は子供時代のほぼすべてをイタリアで過ごしています。
ブルーノはフリーランスのダンサーとして彼のキャリアを開始し、初期にはリンゼイ・ケンプ(1960年代後半から活躍した世界的なダンサー&パントマイミスト)のカンパニーにも参加していました。

その後彼は音楽業界に参入し、ミュージックビデオ、ステージショー、ツアーの振り付けを始め、ティナ・ターナー、スティング、エルトン・ジョン、ローリング・ストーンズ、フレディ・マーキュリー、シニッタ、ボーイ・ジョージ、デッド・オア・アライヴ、バナナラマ、デュラン・デュランなどのアーティストと仕事をしています。

70~80年代のポップ・ミュージックをけん引した、そうそうたるメンバーですね!
・・・全員以外のどの部分に蛍光ペンを入れたらいいのか、わかりませんでした(笑)
エルトン・ジョンの『I’m Still Standing(1983)』のMVでは、ダンサーとしてほぼほぼセンターで踊っています。
・・・濃すぎず爽やかな、シュッとした顔立ちの若い男性ですので、すぐわかりますから皆さんもチェックしてみてくださいね!
2004年、ブルーノはアーレーン・フィリップス、クレイグ・レヴェル・ホーウッド、レン・グッドマンとともにBBCの『ストリクトリー・カム・ダンシング(芸能人とトップ競技ダンサーとのコラボによるソシアル・ダンス番組)』の審査員に選ばれます。
2005年には『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ(前述の英国『ストリクトリー・カム・ダンシング』のBBCワールドワイド版、アメリカではABCが放送)』の審査員に選ばれ、現在も続いています。
・・・もうこの辺りから、ブルーノはダンス番組の世界的な「顔」になっていたんですね!
そしてついに2023年、ブルーノはBGTの審査員になります。

伝説のダンサーであるリンゼイ・ケンプのカンパニーにいた経験、世界の超一流アーティストたちに振り付けを重ねた経験、そして20年近い審査員の経験。
・・・ダンスを中心にしたエンタメの審美眼について、彼の右に出る者はいないと言っていいでしょう。
ブルーノの資産やプライベートは?
ブルーノの身長は175cm、瞳の色は茶色です。
彼の総資産額は1000万ドル(約14億円)、年収は240万ドル(3億4千万円)と言われています。
ダンサーが現役のダンサーでいられる時間はあまり長くなく、年齢がある程度上がると、振り付けやレッスンで生計を立てることも多いようです。
しかしブルーノはTV番組の審査員として信頼を得ることにも成功したため、多くの富を手に入れることが可能になったのでしょう。

この成功の裏には、彼が英語、イタリア語、スペイン語、ポルトガル語、フランス語などの言語に堪能であることも影響しているのだと思います。
ブルーノは自分の志向のことで若い頃に辛い思いをしたことがあると話したことがありますが、基本的に彼は自分のプライベートについては多くを語ろうとしないようです。

2000年ごろから付き合ってきたジェイソン・シャンネとは、20年以上経った現在もステディな関係を続けています。
ブルーノのダンス審査員としてのキャラクタは?・・・BGTではどうなる?
ブルーノは2023年にBGTの審査員になったばかりですので、まだ彼のキャラクターはこの番組では大きく反映されていないかもしれません。
・・・そこで彼の過去の、他の番組でのジャッジのエピソードをご紹介していきましょう。
ブルーノの審査や講評の様子がとても特徴的であることは、すでに有名なようです。

講評の最中にブルーノはしばしば椅子から立ち上がり、身体を使って出場者の演技を解説しながら、表現力豊かな描写を盛り込みます。
また比喩(ひゆ)表現もかなり独特で、アメリカの『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』に出演していた時、ブルーノはチーターガールズ(アメリカの3人組のユニット)のサブリナ・ブライアンのダンスを「うろつき回る小さなオオヤマネコ」と評しました。
一方、カントリー歌手で俳優のビリー・レイ・サイラスのダンスは「沼地に迷い込んだクレイジーなクマ」と呼んだそうです。
・・・どちらもダンサーの例えとしては、あまりいいイメージが浮かびませんね(笑)。
彼のジャッジや、それに対する論評が論争になったこともあります。
2010年9月、米国の『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』のアフターショー(演技後のトークショー)でのときのこと。
出場者で歌手のマイケル・ボルトンとダンス・パートナーのチェルシー・ハイタワー(プロの社交ダンサー)のダンスに対するブルーノの発言が、ちょっとした論争を巻き起こしたことがあったそうです。

ボルトンは「僕にしてみれば、(ブルーノは)みんなを失望させた。僕の90歳になる母が飛行機で駆けつけたんだ。必ず楽しんでくれると思っていたのに、彼からあれほどの無礼を受けるとは思ってもみなかった」と、メディアで不満を露わにしました。
・・・たぶんブルーノはボルトンのペアを酷評したんでしょうね。
この論争について、放送元のABCは「ブルーノの審査員としての役割は、審査するダンスのクオリティについて率直な意見を述べることです。
私たちはセレブリティやダンサーの気持ちを尊重しますが、ブルーノが彼の仕事をしたことについて、謝罪することを期待するのはお門違いだと思っています。」
・・・とブルーノを擁護する声明を発表した、とのことです。
ABCは「番組とブルーノの権威を守った」という形に見えますが、これはおかしなことではありません。

審査員というものは本来、審査対象以外のあらゆる「モノ」や「事情」から独立した存在でなければなりませんから、当然の見解だと私は思います。

またブルーノは講評だけでなく採点においても、示すべきものははっきりと示す傾向があるようです。
過去の『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』では、あるペアの演技に対して10点満点中の「2点」をつけたことさえあるそうで、これは相当厳しい評価でしょうね。
さてここからは私の個人的な予想なんですが、ブルーノはBGTにおいても他のダンス番組と同様の率直さで出場者にジャッジを行うかというと・・・そうとは限らないような気がするんですね。
というのは、『ストリクトリー・カム・ダンシング』や『ダンシング・ウィズ・ザ・スターズ』の出場者は、プロのダンサーとスター芸能人とのペアですから、基本的には「すでにエンターテイナー」の人たちですよね?
しかしこれに対して、BGTの出場者は「まだエンターテイナーの卵」という場合が多いわけです。

プロに匹敵するくらいの「出来ばえ」や「ショーマンシップ」、あるいは「覚悟」がある出場者ならば、ブルーノも率直で厳しい意見を遠慮しないと思いますが、BGTの出場者はそのような人ばかりではありません。
ゴットタレントでは出場者のパフォーマンスそのものだけでなく、出場者の夢や動機に隠された「悩み」や「コンプレックス」というバックストーリーに着目することがしばしばあります。
とくに「他人に主張しづらい何か」を抱えているような人に対しては、ブルーノはあまり厳しい表現は使わないんじゃないかな、と予想します。
・・・なぜなら、それは彼が「彼の嗜好のこと」で辛い思いをしたことがあるからです。
おそらく彼は「何かを抱えた側の人間」の視点に立つのではないでしょうか。

また4人いる審査員の中で、さまざまな出場者の希望を打ち砕く役割は、ボスであるサイモン・コーウェルがその大部分を担っていますよね?
・・・わざわざブルーノがその役割を担う必要はなく、彼は「本気でダンスに人生をかけようとしている者のみ」に対して、厳しい現実とハードルの高さを見せてあげればいいのではないでしょうか?
私はこれからのブルーノに、他の審査員にはないカラフルで表現力豊かな「誉め言葉」を期待したいと思います。

最後までお読みいただき、ありがとうございました!
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