2023年も大盛況となったアメリカズ・ゴットタレント(AGT)シーズン18。
準決勝に勝ち進んだ歌手・コーラス・ボーカルバンドの全20組について、出場者の基本情報や使用した楽曲、審査員の反応や最終成績などを一覧表にまとめてみました。
このページでは、season18で準決勝(ライブショー)に残ったソロシンガー12名、デュオ1組、コーラスグループ5組、バンド2組の合計20組の基本情報(エントリー名・出身・年齢や歌のジャンルなど)や使用された楽曲、審査員の反応(スタンディングオベーション・ゴールデンブザー・レッドブザーなど)をまとめています。
さらに、15年以上も洋楽カラオケにハマっている管理人が、独自の視点で上位進出者たちのパフォーマンスとその結果を解説してみました。
なぜプトゥリは勝てなかったの?なぜハウイはレッドブザーを鳴らしたの?・・・そんな疑問を紐解くヒントがきっと見つかります!
さてさて、あなたのお気に入りのシンガーは、どうだったでしょうか?

AGT2023 ソロ・デュオ歌手の基本情報・楽曲などまとめ一覧表

まずはアメリカズ・ゴットタレントseason18で準決勝に進んだ12名のソロシンガーたちと1組のデュオを、一覧表の形式にまとめました。
GBはゴールデンブザー、RBはレッドブザー、WCはワイルドカード、STは審査員のスタンディング・オベーション(立ち上がって拍手を贈る)の略号です。
審査員4名はSmがサイモン・コーウェル、Sfがソフィア・ベルガラ、Hdがハイディ・クルム、Hwがハウイ・マンデルの略号としました。
表は大きく、横が13組分の列、縦がチェック17項目分の行がありますので、上下左右にスクロールしてみてください。
1 | 1 | 2 | 準決勝の週 | 2 | 3 | 3 | 4 | 4 | 4 | 準決勝の週 | 5 | 5 | 5 | 5 |
35 | 27 | 12 | 出場時の年齢 | 24 | 19 | 17 | 45 | 11 | 28 | 出場時の年齢 | 11 | 31 | 25&27 | 27 |
♂ | ♀ | ♂ | 性別 | ♀ | ♀ | ♀ | ♂ | ♂ | ♀ | 性別 | ♂ | ♀ | ♀♀ | ♂ |
アメリカ・テネシー州 | アメリカ・マサチューセッツ州 | イギリス・マンチェスター | 出身 | アメリカ・ノースカロライナ州 | アメリカ・オハイオ州 | インドネシア | フィリピン | アメリカ・ケンタッキー州 | アメリカ・ルイジアナ州 | 性別 | メキシコ→テキサス州ヒューストン | アメリカ・サウスカロライナ→テキサス | アメリカ・テネシー州ナッシュビル | ブラジル |
ミッチ・ロッセル | ラベンダー・ダルカンジェロ | アルフィー・アンドリュー | カタカナ表記 | ダニ・カー | サマー・リオス | プトゥリ・アリアーニ | ローランド・アバンテ | ディコーリー・ジョンソン | カイリー・フレイ | カタカナ表記 | エドゥアルド・アントニオ・トレビノ | ラチュネ | トレイラー・フラワーズ | ガブリエル・エンリケ |
Mitch Rossell | Lavender Darcangelo | Alfie Andrew | アルファベット 表記 | Dani Kerr | Summer Rios | Putri Ariani | Roland Abante | D’Corey Johnson | Kylie Frey | アルファベット 表記 | Eduardo Antonio Trevino | Lachune | Trailer Flowers | Gabriel Henrique |
カントリー | ポップス | ポップス | ジャンル | カントリー | ポップス | ポップス | ポップス | ポップス | カントリー | ジャンル | マリアッチ | ポップス | カントリー | ポップス |
オリジナル曲「Son」 | アイリーン・キャラ 「Out Here On My Own」 | レディー・ガガ「Hold My Hand」 | 予選楽曲 | オリジナル曲「You Can’t Live Here No More」 オリジナル曲「November」 | ザック・ブライアン「Something in the Orange」 | オリジナル曲「Loneliness」と エルトン・ジョン「Sorry Seems to Be the Hardest Word」 | マイケル・ボルトン(パーシー・スレッジ)「When a Man Loves a Woman」 | ジャーニー「Open Arms」 | オリジナル曲「Horses in Heaven」 | 予選楽曲 | 「La Charreada」 | コールドプレイ「Yellow」 | オリジナル曲「Country Girl」→オリジナル曲「Daughter of a King」 | ホイットニー・ヒューストン「Run To You」 |
なし | GB(hd) | なし | 予選GB/RB | なし | なし | GB(sm) | なし | なし | なし | 予選GB/RB | なし | なし | hw以外の 3YES | GB (sf) |
3名 (hw,sf,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 予選ST | 1名 (hd) | 2名 (hd,sf) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 1名 (sm) | 1名(sm) | 予選ST | 1名 (hd) | 1名(sm) | なし | 全員 (hw,hd,sf,sm) |
オリジナル曲「All I Need To See」 | フォリナー 「”I Want To Know What Love Is」 | ワン・ダイレクション 「You & I」 | 準決勝楽曲 | オリジナル曲「The Truth」 | ゾーイ・ウィー「Control」 | U2「I Still Haven’t Found What I’m Looking For」 | ホイットニー・ヒューストン 「I Will Always Love You」 | ローズ・ロイス「Wishing on a Star」 | オリジナル曲「I Do Thing」 | 準決勝楽曲 | 「Remember Me」 | ボニー・タイラー「The Best」 | オリジナル曲「Who You Are」 | ジェイコブ・バンクス「Something Beautiful」 |
なし | なし | なし | 準決勝RB/WC | なし | なし | なし | なし | なし | なし | 準決勝RB/WC | なし | なし | RB(hw) 1分54秒 | WC(sf)に推薦されるが、視聴者投票で落選 |
3名 (hw,sf,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 準決勝ST | なし | 1名(hd) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | なし | 準決勝ST | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 3名 (hd,sf,sm) | なし | 全員 (hw,hd,sf,sm) |
— | ミュージカル曲 「You Will Be Found」 | — | 決勝楽曲 | — | — | エルトン・ジョン「Don’t Let The Sun Go Down On Me」 | — | — | — | 決勝楽曲 | — | — | — | — |
— | 全員 (hw,hd,sf,sm) | — | 決勝ST | — | — | 全員 (hw,hd,sf,sm) | — | — | — | 決勝ST | — | — | — | — |
準決勝 で敗退 | ファイナリスト | 準決勝 で敗退 | 最終順位 | 準決勝 で敗退 | 準決勝 で敗退 | ファイナリスト 4位 | 準決勝 で敗退 | 準決勝 で敗退 | 準決勝 で敗退 | 最終順位 | 準決勝 で敗退 | 準決勝 で敗退 | 準決勝 で敗退 | 準決勝 で敗退 |
10歳のとき、交通事故で父親を亡くした。 父親は彼にギターを弾くことを願っていた。 高校を卒業したある日、父親の心とつながりたいと思い、ついにギターの弾き方を学ぶことに決めた。 そして現在はギターを片手に歌う。 | 目は不自由だが、3歳で歌い始めた。 二人の父親の養子として育ち、そのうちの一人は放課後の音楽プログラムの指導者だった。 | わずか1歳半で歌を歌い始め、後にYouTubeに投稿された歌唱パフォーマンスで注目を集めるようになった。2022年「The Voice Kids UK」のオーディションを受けたが、勝ち進むことはできなかった。 | 備考 | 予選ではサイモンに「別の曲を歌ってみて」と言われ、途中で変更する。 準決勝ではハウイに「予選のときの曲の方が私は好きだ」と評される。 | ピザ店長で明るいキャラクタだが、歌はシリアス。準決勝でサイモンは選曲の問題と、演出がサマーのキャラに合っていないことを指摘した。ハウイも大筋で同意していたが、ハイディは耳を貸さなくていいよと言った。 | 目は不自由だが、ピアノを弾きながら歌う。 スティービー・ワンダーやアンドレア・ボチェッリなどの国際的なアーティストからインスピレーションを受け、8歳で「インドネシアズ・ゴット・タレント」で受賞。 予選ではサイモンからアンコールをもらい、2度歌う。 | 彼が地元のカラオケ・バーの常連になると、町中の音楽愛好家、そしてソーシャルメディアに注目されるようになった。 予選で歌う前にハイディにハグされて喜ぶ。 大サビのファルセットで観客がスタンディング・オベーションした。 | デイトナ500で国歌斉唱をしたこともある。 予選の歌唱後、サイモンがアカペラでの歌唱を要求。見事にこたえてサイモンのスタンディングオベーションを勝ち取った | ロデオ一家に生まれ、歌うことが大好き。 ロデオに参加するたびにアメリカ国歌を歌っている。 | 備考 | 11歳のメキシコ音楽マリアッチシンガー。 3歳の頃から歌い始めた。 | ラチュネは歌手一家に育ち、自分がステージで演奏する姿を想像したことがなかった。パートタイムの声楽教師。 | シーズン12のミラー・イメージ以来の準決勝に残った数少ないデュオ。 ハウイは勝手にハイディのRBを押した。 | ホイッスル・ボイスの使い手。ハイディには「ホイットニー・ヒューストンとマライア・キャリーの間に子どもができたら、それがあなた」と言わせる。 家族の多くが音楽業界にいたため、父親の勧めで 3 歳のときに歌い始めた。 ブラジルのショーに出場すると、その声域の広さで注目を集めた。 |
ソロ・デュオではカントリー歌手も活躍!
まず、このソロ・デュオ13名の中に「カントリー歌手」が4組もいることに驚きました。
ミッチ・ロッセル、ダニ・カー、カイリー・フレイ、トレイラー・フラワーズの4組です。
最近の日本ではあまり聴かなくなったような気がしますが、やはりアメリカで発祥した独自の音楽らしく、根強い人気があるんですね!

そのほかはメキシコ音楽のマリアッチが1名、残りの8名がいわゆる「ポップス」でした。
このようなジャンルのバラエティーは、オーディション後の2次予選(ジャッジ・カットと呼ばれる非公開の書類選考)がコントロールしているのではないでしょうか。
ジャッジ・カットでは、オーディション番組として単に「実力順位」だけで通過者を決めているのではなく、「音楽番組」「ショー」としてのバラエティーにも配慮しているのだと思います。

特定のジャンルに出場者が偏るよりも、毎週いろんなジャンルのパフォーマンスが楽しめたほうがいいですよね?
そしてそれが同時に「未来のスター」が「さまざまなジャンルから生まれる」という可能性を支えているのではないでしょうか。
ソロ・デュオへの審査員の反応と決勝通過など
予選と準決勝で両方とも審査員全員のST(スタンディング・オベーション)を受けたのは、ラベンダー・ダルカンジェロ、アルフィー・アンドリュー、プトゥリ・アリアーニ、ローランド・アバンテ、ガブリエル・エンリケの5人で、すべてポップスのシンガーでした。
GB(ゴールデンブザー)は3人、ハイディがラベンダー・ダルカンジェロに、サイモンがプトゥリ・アリアーニに、ソフィアがガブリエル・エンリケに贈り、準決勝にストレートで進みました。

RB(レッドブザー)は1名、準決勝でハウイがトレイラー・フラワーズに1分54秒で押しています。
WC(ワイルド・カード)はガブリエル・エンリケをソフィアが推薦して敗者復活のチャンスを与えましたが、視聴者による5分間のアプリ投票の結果、ダンスグループのアバンギャルディに敗れました。
決勝に通過したのは2名、ラベンダー・ダルカンジェロとプトゥリ・アリアーニで、どちらもポップスのソロシンガーです。


管理人の感想なんですが・・・カントリー歌手が決勝に通過するのはかなり厳しそうという印象を受けました。
カントリー歌手は予選での歌のテーマがけっこうプライベートなものが多く、ポップスのように大多数が共感するテーマではないことが影響しているのかな?とも思いました。
また予選ではプライベートなテーマで静かに歌うんですが、準決勝ではちょっとアップテンポのポップス寄りの曲を歌うパターンが多く、それが準決勝では「他の歌手との差別化ができていない、月並みな印象」につながってしまったのかもしれません。
プトゥリが決勝で伸び悩んだ理由とは?・・・ヒ―カップと減点法
今回の結果で多くの人に「もっと順位が高くてもよかったのでは?」と思わせたのは、インドネシアのプトゥリ・アリアーニとブラジルのガブリエル・エンリケの2人ではなかったでしょうか。
プトゥリはオリジナル曲でもカバー曲でも勝負できますし、高音域もかなり強いものがありますので、音楽的な能力はかなり高いと思います。
ただ管理人の個人的な意見ですが、ちょっとヒーカップ(瞬間的に声を裏返す技術)が多すぎると感じました。

欧米の歌手がよく使う歌唱テクニックには「メリスマ」などのいわゆる「フェイク(楽譜に示された音程に細かい上下のアレンジを加えること)」があります。
これらはテクニカルだったり独創的な印象を与えますが、かなり多用しなければ「くどい」などのマイナスな印象は少ないと思います。
しかし「ヒ―カップ」は歌手が必死だったり感情的になっている印象を与えるテクニックなのではないでしょうか。
このため聴衆には「共感」だけでなく「ひとりよがり」な印象も与えやすく、使う回数の多さはそのままマイナスの印象に繋がるリスクを上げてしまうと思います。
AGT2023ダンスのまとめ記事にも書きましたが、視聴者投票では1人のパフォーマーに10点までしか与えることができません。
ですので実質「10点からの減点法」となり、勝敗を分けるのは「いかに減点されないか(≒嫌われないか)」ということになります。

今回のAGTではサイモンをはじめ、多くの人がプトゥリの優勝を予想していたのではないでしょうか?
彼女が4位に終わってしまった原因はさまざまあると思いますが、そのひとつはこの「ヒーカップの多用」であり、それが視聴者の一部の共感を妨げたのではないかと私は考えています。

「パフォーマンスとして素晴らしいかどうか」とはまたちょっと角度がちがうんですが、ゴットタレントの視聴者投票の特性を考えると、優勝や好成績を残すには「好みの別れる要素は極力排除する」という方向性が必要なのかもしれませんね。
ガブリエルが決勝に進めなかった原因とは・・・1次予選からの全開で「底」が見えた?
次にガブリエル・エンリケですが、彼はフェイクのテクニックもあり、ファルセット・ホイッスルボイス・地声でのロングトーンと高音域は三拍子そろっていて非常に素晴らしいと思います。

しかし彼が準決勝に出場した第5週は強豪ぞろいでした!
アメリカ市民なら減点したくはない第82空挺合唱団、世界中で動画のリピーターが続出するアバンギャルディ、そして最終成績第3位になったラマダニ・ブラザーズに至っては、オーストラリア・フランス・ルーマニア・スペインのゴットタレントに出場している「強豪中の強豪」です。
そんな中で、ガブリエルは彼の持っている手駒を1次予選ですべて出していました。

準決勝での歌唱も素晴らしかったのですが、盛り上げに入るタイミングはちょっと早かったのではないでしょうか?
そのためフェイク・ファルセット・ホイッスルボイス・地声でのロングトーンという彼のセールスポイントは長めに繰り返されることになり、これが私としては「底が見えた」という印象につながったような気がします。

準決勝ではガブリエルがTOP3、アバンギャルディはTOP5とその差は開いていたようですが、敗者復活のワイルドカード投票で「逆転負け」しました。
これはガブリエルには「底が見えた」感があり、アバンギャルディにはまだ「底が見えない」という印象が強かったからではないでしょうか?
タラレバの話になってしまいますが、ガブリエルは1次予選ではホイッスルボイス抜きでも勝負できたと思いますし、また歌手として長くやっていくためにはそうでなければいけないと思います。

ホイッスルボイスは聴けば「凄い」とは感じますが、その声にはあまりその人独自の個性を感じませんし、感情を伝える技法ではないので、あまり「感動」とも結びつきません。

ホイッスルボイスは、あくまでときどき観客を驚かせる「飛び道具」として扱った方がよいような気がします。
彼がその豊富なテクニックを慎重に抑え、声の響きや抑揚だけで「この歌手には聴くべき何かがある」と聴衆に期待させることができたのなら、準決勝ではもう少し遅く盛り上げに入ることができ、聴衆はさらに感動することができたでしょう。
そしてそこに、もし1次予選になかったホイッスルボイスが突然加わったのなら、聴衆は感動の上にさらに大きな驚きに出会うことができ、決勝進出は難しくなかったのではないかと思います。
キッズ・シンガーも活躍しました!
このソロ・デュオのシンガーの中には3人のキッズ・シンガーも登場しました。
マンチェスターから来たアルフィー・アンドリュー、ケンタッキーから来たディコーリー・ジョンソン、そしてメキシコ出身のマリアッチ歌手エドゥアルド・アントニオ・トレビノと、全員(声変わり前の)男子」です。

3人とも決勝へは進めませんでしたが、この中で予選・準決勝ともに審査員全員のSTをもらったのはアルフィー・アンドリュー1名でした。
プトゥリとガブリエルという2人のテクニシャンぶりを見ていると、個人的にはテクニックを多用せず、声のよい響きと抑揚だけで聴衆を惹きつけた12歳のアルフィー・アンドリューが、まっすぐで将来性の高い歌唱だと感じました。
彼はほんの少しハスキーが入った素晴らしい声を、さらに魅力的に育成中のようです。

声変わりしたその後を、ぜひ見てみたいですね!
AGT2023 コーラス・バンドの基本情報・楽曲などまとめ一覧表

次に準決勝に進んだ5組のコーラスグループと2組のバンドを、一覧表の形にまとめてみました。
略称はソロ・デュオと変わりません。
こちらも表は横が7組分の列、縦がチェック17項目分の行と大きいので、上下左右にスクロールしてご覧ください。
準決勝の週 | 1 | 1 | 2 | 2 | 準決勝の週 | 3 | 4 | 5 |
出場時の年齢 | 28-36 | 24-44 | 14-57 | 51-57 | 出場時の年齢 | 19-24 | 22-65 | 20-33 |
性別 | ♂♂ | ♂♀ | ♂♀ | ♂♂ | 性別 | ♂♀ | ♂♀ | ♂♀ |
出身 | アメリカ・テネシー州ナッシュビル | アメリカ・ノースカロライナ州シャーロット | アメリカ・ニュージャージー州バスキングリッジ | アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス | 出身 | 南アフリカ・ハウテン州ヨハネスブルグ | アメリカ・カリフォルニア州ロサンゼルス | アメリカ・ ノースカロライナ を拠点 |
カナ漢字表記 | トゥルー・ヴィランズ | セイント・トラップ・コーラス | シャープ・ファミリー・シンガーズ | スティールパンサー | カナ漢字表記 | ムザンジ・ユース・コーラス | フリーダム・シンガーズ | 第82空挺合唱団 |
アルファベット 表記 | True Villains | Sainted Trap Choir | Sharpe Family Singers | Steel Panther | アルファベット 表記 | Mzansi Youth Choir | Freedom Singers | 82nd Airborne Chorus |
ジャンル | ロック | ポップス | ポップス | グラム・メタル | ジャンル | ポップス | ポップス | ポップス |
予選楽曲 | ビリー・アイリッシュ 「Bad Guy」 | ミーゴス「Bad and Boujee」 リル・ウージー・ヴァート「Just Wanna Rock」 Robin S「Show Me Love」 | アウリー・クラヴァーリョ「How Far I’ll Go」 | オリジナル曲 「Eyes of a Panther」 | 予選楽曲 | ナイトバード 「It’s OK」 | レッド・ホット・チリペッパー「Under the Bridge」 | テンプテーションズ 「My Girl」 |
予選GB/RB | なし | なし | なし | なし | 予選GB/RB | GB (観客) | なし | なし |
予選ST | 3名 (hw,hd,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 2名 (hw,hd) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 予選ST | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 3名 (hw,hd,sm) |
準決勝楽曲 | オリジナル曲 「Dead to Me」 | クリス・ブラウン「Look At Me Now」 ネリー「Hot In Here」 マーク・モリソン「Return of the Mack」 | カンサス 「Carry on Wayward Son」 | オリジナル曲 「Death to All But Metal」 | 準決勝楽曲 | フリートウッド・マック 「Everywhere」 | フィル・コリンズ 「Another Day in Paradise」 | P!nk 「I Am Here」 |
準決勝RB/WC | なし | なし | RB(hw) 1分22秒 | なし | 準決勝RB/WC | なし | なし | なし |
準決勝ST | 2名 (hd,sf) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | なし | 3名 (hd,sf,sm) | 準決勝ST | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) | 全員 (hw,hd,sf,sm) |
決勝楽曲 | — | — | — | — | 決勝楽曲 | BTSとコールド・プレイの 「My Universe」 | — | NEEDTOBREATHE 「Brother」 |
決勝ST | — | — | — | — | 決勝ST | 全員 (hw,hd,sf,sm) | — | 全員 (hw,hd,sf,sm) |
最終順位 | 準決勝で敗退 | 準決勝で敗退 | 準決勝で敗退 | 準決勝で敗退 | 最終順位 | ファイナリスト | 準決勝で敗退 | ファイナリスト |
備考 | 60 年代、70 年代、80 年代のロックンロールの有名どころのサウンドを連想させるロックバンド。 地元でのショーの最中、グラミー賞受賞プロデューサー、ニック・ラスクリネツの目に留まってシングルをリリースしている。 | アフリカ系のメンバーによる、ゴスペルとトラップミュージックのコーラス。 仏式の合掌もすることから、東洋的なものへの憧れもあるかもしれない。 | TikTok で話題になった、インターネット音楽グループ。2021年、長女のサマンサは『アメリカン・アイドル』第19シーズンのオーディションを受けたが、ハリウッドラウンドで敗退した。 | 2000年結成、メタル・ショップという名前で人気を博し、すぐにメタル・スクールの名前に変更され、その後スティール・パンサーと改名。 5 枚のフルアルバムをリリースし、世界ツアーも行っているコミック・グラム・メタルバンド。 | 備考 | 若者の歌手を路上から遠ざけ、芸術の創作にエネルギーを集中できるようにするためにグループを結成。 南アフリカの伝統的な音楽とゴスペルやポップ ミュージックを組み合わせた。 | ホームレスの支援などを行う、スキッド ロウ コミュニティのメンバーで構成される。 ロサンゼルス コミュニティ アクション ネットワーク (LA CAN) の芸術と文化の音楽部門。 | ノースカロライナ州フォート リバティに本拠を置く第 82 空挺師団オールアメリカン コーラス。 彼らの任務は、兵士とその家族、地元コミュニティ、新兵募集活動、音楽教育プログラムを支援する「陸軍の物語を伝える」こと。 |
ハウイのレッドブザーはなぜ?コーラス・バンドへの審査員の反応と決勝進出など
予選と準決勝の両方で審査員全員のSTを受けたのは3組、セイント・トラップ・コーラスとムザンジ・ユース・コーラス、フリーダム・シンガーズと、いずれもポップスのコーラスグループでした。
GB(ゴールデンブザー)は1組、ムザンジ・ユース・コーラスが観客からのGBを獲得し、準決勝へ直行しました。

RB(レッドブザー)は1組、準決勝1分22秒でハウイがシャープ・ファミリー・シンガーズに押しています。

準決勝でのハウイのRBはもう「お約束」のようですが、そこにはある「パターン」が存在するような気がします。
私がこれまで見てきたいくつかのRBから考えると、ハウイは「カメラ目線でのアピール」が嫌いなのではないでしょうか?(笑)
今回のこのグループでも、横一列にならんだメンバーをカメラが右から左へ移動しながら映しているとき、一番背の高い息子さんがカメラに向かって指をさして視線を送ったんですね。
そしてその隣にいたお父さんもカメラに目線を合わせたんですが、その直後の「No More~!」のロングトーンですぐにブザーが鳴りましたから(笑)。

パフォーマンスの出来云々というだけではなく、カメラ目線に代表される「アイドルっぽいアクション」に対して「それ、場違いでしょ?」という違和感を、ハウイは即座にRBに反映するように思います。
WC(ワイルドカード)に推薦された組は、このグループには該当なし。
決勝に通過したのは2組で、第3週の準決勝に登場したムザンジ・ユース・コーラスと、第5週に登場した第82空挺合唱団でした。
ロックバンドに元気がないようにも思えますが、このAGTは家族向けの番組ですし、視聴者投票の年齢幅も広いでしょうから、尖った主張をコアなファンが支えるようなバンドはなかなか勝ち上がれないのだと思います。
またロックバンド側も、そもそもAGTのオーディションにはそれほど権威を感じていないのでしょう。
ソロ・デュオの歌手たちとコーラス・バンドの比較

ソロ・デュオの歌手13組とコーラス・バンドの7組のST数やGB(ゴールデンブザー)数、RB数、WC数、決勝通過者数などを比較してみました。
ソロ・ デュオ | コーラス ・バンド | シンガー 合計 | |
予選通過組数 | 13組 | 7組 | 20組 |
予選ST合計 | のべ30人 | のべ24人 | のべ54人 |
予選ST平均 (ST合計÷組数) | 2.3人 | 3.4人 | 2.7人 |
予選GB | 3組 | 1組 | 4組 |
予選RB | 0組 | 0組 | 0組 |
準決勝ST合計 | のべ35人 | のべ21人 | のべ56人 |
準決勝ST平均 (ST合計÷組数) | 2.7人 | 3.0人 | 2.8人 |
準決勝RB | 1組 | 1組 | 2組 |
準決勝WC | 1組 | 0組 | 1組 |
決勝通過者 | 2組 | 2組 | 4組 |
決勝通過率 | 0.15 | 0.29 | 0.20 |
GB数とWC数はソロ・デュオ歌手が上回っており、ST数や決勝への通過率はコーラス・バンドが上回っています。
ただこれは母数が小さいので「両者に大きな差はない」と見るべきなんでしょうね。
ダンスで見られた「ソロとグループの圧倒的な差」のようなものはない、と考えてよいかと思います。

合計で見ますと、歌手20組から4組の通過者が出ていて、「歌手枠」の決勝への通過率は20%になります。
これは準決勝通過者55名のうち11名が決勝に通過するという「全体の通過率20%」とピッタリです。
つまり「歌手枠が特別に、決勝への通過が楽だとか厳しいということはなかった」ということではないでしょうか。
準決勝から決勝への選抜は、基本的に「全米の視聴者投票」の結果によって行われていますが、こうも20%にピッタリだと、何かにコントロールされているような気がしますね(笑)。
世界各国から集まった歌手たち

歌手も世界各国から集まってきていますので、地図に表してみました!
丸いマークがソロ・デュオのシンガー、長方形のマークがコーラス・バンドで、どちらにも参加者・グループの略称を入れてあります。
また赤い枠で囲ってるのが、決勝に進出した組です。
これはあくまで1次予選(公開オーディション)とその後の2次予選(ジャッジ・カットと呼ばれる非公開の選考)をくぐり抜けてきた20組ですので、予選とそれ以前の応募選考で落ちたシンガーはもっとたくさんいたことでしょう。

やはり歌は言語を使ったパフォーマンスですので、予選通過者はアメリカ本土に集中しています。
ただ今回のAGT2023では、フィリピン・インドネシアという「アジアの赤道付近からの参加」と、ブラジル・南アフリカ共和国という「南半球からの参加」がバラエティーを豊かにしていますね!

シンガーの通過者の「分布」は、ダンサーのそれと明らかにちがいますよ!
今一度ダンサー通過者の分布図を載せますので、比較してみてください。

今回もさまざまな国からシンガーが集まりましたが、ファイナリストを見ますと、最高位がインドネシアのプトゥリ・アリアーニの4位、その下にはアメリカのラベンダー・ダルカンジェロと第82空挺合唱団、そして南アフリカのムザンジ青少年合唱団の3組が並んでいます。
もしプトゥリを「歌手枠1位」としてラベンダー以下3組のファイナリストに順位をつけるのであれば、GB(ゴールデンブザー)を獲得し、予選・準決勝・決勝の3回とも4人全員からST(スタンディング・オベーション)を獲得したラベンダーとムザンジが同点2位にならび、GBがなく全員のSTを一度逃した第82空挺合唱団が4位に続く・・・という順位ではどうでしょう?

・・・みなさんの「歌手枠TOP3」はどんな順番になりましたか?

さて、残念なことに今回は日本から「歌手」の参加はありませんでした。
これまでもさまざまなパフォーマーを世界の芸能界に送り出してきたAGTですが、日本から歌手として参加したのは2022年のトラビス・ジャパンくらいかと思いますし、そのトラジャでさえダンスが大きなセールスポイントになっている、いわば「生粋のシンガー」というタイプではありません。
とくに我々日本人にとって「言語の壁が高い」ということは自他ともに認めざるを得ませんが、ONE OK ROCKのようなバンドも存在するわけですから、この辺でそろそろ日本からも本格的な「シンガーとしての挑戦者」が出てきてくれたらと思います。
決勝で活躍する、日本人シンガーの登場を楽しみに待ちましょう!

最後までお読みいただき、ありがとうございました。
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